2022年11月15日火曜日

6年生保護者観覧日

  体育館入場前の6年生。リラックスしているように見えますが、心の中では緊張していることでしょう。小学校生活最後の学年発表会(学芸会)です。

「これまで練習してきたことを、全部出していこう。」という先生方のエールが贈られました。
 体育館に入場します。





<器楽『ミックスナッツ』>
「休み時間にも練習をがんばってきました。」
児童観覧日に観覧した5年生から「さすが6年生」というメッセージをもらった演奏です。
とても難しそうな演奏から始まります。どこのパートにも難しい部分があるそうです。
それをやりきった6年生。さすがです。
 授業だけでなく、休み時間や放課後にも自主的に集まって練習していたそうです。
 あきらめずに、最後までやりきった6年生。その根気・意欲・姿は、小泉小学校の伝統の一つではないでしょうか。
 今日の『ミックスナッツ』のすばらしい演奏が、今年の6年生の代名詞となり、忘れられない曲となっていきます。


 会場の保護者の皆さんにも、演奏に込めた思いが伝わったと思います。




「ありがとうございました。」


<劇『ヒロシマに一番電車が走った』>

「○○さんの、お母さんだ! お父さんだ!」
まもなくスタートです。
「小泉タイム(総合的な学習の時間)に学習したことを元に、自分たちでセリフを考えたところがあります。」
~家政女学校の場面~
「起立、礼。」
「ありがとうございました。」
「はい、ご苦労様でした。この後、勤務のある人はがんばってくださいね。」
「1944年。広島県。広島電鉄家政学校。10代の少女たちは、勉強のかたわら、路面電車の運転手を務めていました。」
「女学生が運転士を務めていた理由。それは、成人男性が戦地へ行ってしまったから。町にいる男の人は、子どもとお年寄り、そして体の不自由な人。子どもであっても、お国のために働くことは当然のことでした。」
「さて、と。私はこれから電車に乗らないと。」


「お嬢さんたち、話に花が咲くのもわかりますが、お仕事もお願いしますよ。今日も笑顔で、頼みますよ。」

「この電車は天満町まで行きますか?」
「君も赤紙が来たのかい?」
「ああ、どこの戦地に行かされるのかなあ。」

「あの・・・これよかったら。お守りです。」
「食料も物資もないから、うちの赤ん坊も大きくならなくてね。」

「戦争の状況は、日本にとってよくありませんでした。」
「『勝つまで戦争をやめない』誤った判断が、多くの悲劇を生みました。」


「はら、へったなあ。」
「食料も武器も、もう何日も届いていないぞ。」

「敵だ! 戦闘準備!」

「『ビルマ』、今はミャンマーと呼ばれる、日本から遠く離れた国では、16万人以上の日本兵が命を落としたそうです。」
「戦争の状況は、よくなるはずもありませんでした。」
「そんな中、日本軍は、おそろしい作戦を実行するのです。」


「特別命令が下りた。」
「どのような命令ですか?」
「戦闘機に乗り、敵の艦隊に体当たりする、神風特別攻撃隊だ!」

「1944年10月、神風特攻隊といわれる作戦で、4500人を越える若者が命を落としました。」

「1945年8月6日」
「これから電車勤務よ。さっきまで防空壕にいたから寝不足・・・。」
「さあ、今日も元気に頼むよ。」

「1945年8月6日午前8時15分、人類史上初めて落とされた原子爆弾。」



「どうだった。」
「みつからんかったよ・・・お母さん。家もめちゃくちゃ・・・」
「町がこんなになって、これからどうなるんだろう・・・」

「そのかばん・・・」

「わしらは見た。たくさんの人が、水を求めて川に入ったのを。」


「私も、生きていても仕方がない・・・」
「そんなことを言ってはいけません。あなたたちは、立派に生きなければならない!」
「電車は動くんだ。私達人間も動きだそう。」
「電車を走らせるんだ。」
「私達は、生きているのだから。」


「生き残った人達は、途方にくれることなく路面電車の復旧をめざし、行動したそうです。」
「そして、原爆投下からわずか3日後。2㎞に満たない距離だったとはいえ、電車は走り始めました。」

「おい、見てみろよ。」
「電車が・・・走っている?」
「うそだろう、あんなすごい爆弾が落とされたばかりなのに。」

「天満町まで行きまーす。お乗りの方はいらっしゃいませんかー?」

「地獄のような状況の中を走る路面電車。当時の人達にどれだけの希望を与えたことでしょう。そして、この実話から、私達が学んだこと。」
「みんなが笑顔になれるように働きたい。」
「世の中の人達が、幸せに過ごせますように。」
「被爆した電車は、今も、広島市内を走っています。」

「電車、出発しまーす!」
「出発進行-!」

6年生が調べたこと、学んだことを劇という表現に替えて主張しました。
もう一度「さすが6年生」という言葉に返ります。


 6年生の発表が終わった後に、中学校の新しい制服についての説明会が行われました。


 来年の4月から制服生活ですね。

 明日は9時から5年生の保護者観覧日です。延期してこの時間帯でお願いしております。よろしくお願いいたします。